11月10日(火)
朝

8時00分起床。
ここ数日で1番目覚めが悪い。
もう1時間くらい寝ていたかった。
でも、目を瞑っている時間が辛かった。
必死に目の前の旅行に目を向けようとした。
でも、祖母が亡くなったことは変わらないし、
私だけ今日大阪に帰ることも変わらない。
とりあえず、忘れ物がないようにホテルを出る準備をした。

ホテルを出た後は米子駅近くの「杜」という喫茶店でモーニングを食べた。
地元で愛される「The レトロ喫茶」という感じで、女性が1人で切り盛りしていた。
お店の雰囲気もよく、モーニングができるまでゆっくり話しながら待った。
このお店のママはちょっと変わった雰囲気の人だったが優しかった。
モーニングはサラダに目玉焼き、ウインナーにバタートーストという定番のラインナップ。
バタートーストはけっこう分厚かったが柔らかくて美味しかった。
ママは無意識だと思うが、運転手のお冷だけが食い気味に次々と注がれていて面白かった。
こんな雰囲気のいい喫茶店を行きつけにしたいと思った。
朝ごはんを食べた後は、私だけ荷物をまとめて帰る準備をした。
わざわざ改札まで見送ってもらうのは申し訳ないし、
寂しい気持ちになるので、私が車を見送る形にした。

その後、駅の近くでお土産を買うか迷ったが次の電車がすぐだったので諦めた。
新幹線のチケットを買うのが初めてだったので、
みどりの窓口でお願いして発券してもらった。
10時26分発の特急に乗った。
岡山まで2時間ちょっとかかるので溜まっていた前日の日記の続きをしていた。
ひと段落ついて音楽を聴きながら寝ようとしたところ、
急に涙が出てきて止まらなかった。
私はちゃんと祖母を笑顔にしてあげられていただろうか。
祖母に対してもっと優しくしてあげられたのではないだろうか。
もっと会いに行ってあげれば良かったのではないだろうか。
もっとちゃんと普段から感謝を伝えていれば良かった。
そんなことを考えながらずっと俯いていた。
どれくらい泣いていただろうか。
気がつくと倉敷駅まで来ていた。
その時にはもうだいぶ落ち着いていた。
昼
倉敷駅の次の岡山駅で降りた。
新幹線の乗り継ぎまで15分あったのでパパッと友達にお土産を買って新幹線に乗り込んだ。
岡山から新大阪までは45分しかかからない。
特に何もやる気が起こらなかったので音楽を聴きながら窓の外を眺めていた。
すぐに新大阪についた。
新大阪から自宅まで30分くらいで着く。
家に着くまで何をしていたかあまり覚えていない。
家に着くと一緒に住んでいる父方の祖母の部屋で特に何をするわけでもなく居た。
少ししてから祖母にお通夜の服装について尋ねた。
家族葬は必ずしも厳かな服装にしなくていいらしい。
結局、私は黒のスーツを持っていないので地味な服装で行くことにした。
お通夜まで時間があったので祖母に焼きそばを作ってもらった。
美味しかった。
祖母の白飯は水が多めで少し柔らかいが別に気にするほどでもない。
焼きそばを食べた後は持って帰ってきた荷物を整理していた。
それから2時間後くらいにお通夜の会場に向かった。
夜
会場に着くと、亡くなった祖母のご兄弟や親戚の方たちが来ていた。
その中に母親も混じっていた。
久々の再会で盛り上がっていた。
私はもっと重い雰囲気だと勝手に思い込んでいたので安心した。
小さい頃に奈良の祖母の実家で遊ぶ機会があったので顔は知っていたが名前は知らない。
6年前に祖父のお葬式で会って以来だ。
当たり前だが、みんな歳を取っていた。
少し昔話をした後、私は控え室でじっとしていた。
すると「おばあちゃんの顔見ていいよ。」と言われたので見に行った。
祖母は棺桶の中で眠っているようだった。
祖母がコタツでうたた寝していた時のことを思い出した。
あまり長い時間見るのは辛かったので、すぐ控室に戻った。
しばらくしてお通夜が始まると1日でいろいろあったせいか、
序盤に眠たくなってきて起きているだけで精一杯だった。
やがてお焼香の儀が始まると目が覚めた。
それからお通夜が終わるまで意識ははっきりしていた。
お通夜が終わると晩ごはんにお寿司を食べた。
二日連続お寿司。
美味しかったからなんも気にせん。
私はエビが苦手なので妹にイカと交換してもらった。
晩ごはんを食べた後はしばらく控え室で待機していた。
ご兄弟や親戚の方が帰った後、家に帰った。
明日はお葬式がある。
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