2021年10月14日(木)
朝

4時48分起床。
誰かのいびきで目覚めた。
シャワーを浴びて、着替えて、歯を磨いて、髭を剃った。
そして、時間がきたら快活クラブをでた。
福島県に行くために「福島市方面」を掲げてた。
少しして、もっといい場所があるかもしれないと、近くのICまで歩き出した。
山道、山道、山道。
東北大学と宮城教育大学があった。
地図上のICに一番近いところにたどり着いた時に、
全くICが見えなかったので、不審に思って地図をよく見たらトンネルからしか行けなかった。
つまり、全くの無駄足だった。
来た道を引き返した。
早朝から2時間半山登ったり下ったり。
朝ごはんを食べていなかったので、ガチで死ぬかと思った。
10キロ歩いてた。

下る途中で格式が高そうな神社があったので、礼だけしておいた。
登る気力はなかった。
必死に元の場所に戻ったら、近くのコンビニで朝ごはんを買った。

最初に食べるものはいつも軽いものだが、今回は流石にお腹が空いてた。
とにかくエネルギーを欲した。
チキンラーメンは久々に食べるとめっちゃ美味しい。
8割くらい食べた辺りで飽きる。
残りの2割は惰性。
食べた後は元の場所で1時間ほどスケッチブックを掲げてた。
停まる気配もないし、朝から歩きまくって、
満腹だったので、眠たすぎて諦めて近くの公園で寝てた。
昼
1時間半ほど寝たけど、今日中にヒッチハイクできる自信がなかったので諦めることにした。
諦めて課金することにした。
目的地は南相馬市なので、調べると1000円くらいで行けることがわかった。
ヒッチハイクで「福島市方面」を掲げていたのは、直接行きづらいから。
課金すればそんなことを考える必要もなくなる。
それと、天気予報をみると二日後に雨が降るとあったので、課金一択だった。
仙台駅でバスに乗ろうと行ったら、一番早い時間の便に乗れなくて1時間待った。
待っている間、動くのも嫌になって、バス停で地べたに座ってラジオ聴いてた。
バスに乗った後もラジオを聴いて時間を潰してた。
2時間ほどバスに揺られていたら南相馬市についた。
南相馬市に行ったのは、東日本大震災の時の津波被害が甚大だったから。
どれくらい復興が進んでいるのかを確認するため。
見た感じほとんど回復しているみたいだった。
できれば海辺の方まで見に行きたかったが、
次の目的地である浪江町に着く時間を考えると派手に動くことができなかった。
もっと早い時間に着いておくべきだった。
仕方ないので、近くにいた地元の人に声をかけて現在の状況を教えてもらった。
その人によると、復興はほとんど済んでいるが、
出て行った人が完全に戻って来たわけではないらしい。
少し悲しい顔をして話していた。
もっと慎重に聞くべきだったかもしれない。
少なくとも他所者がズケズケと質問していい話題ではなかった。
あのおばあちゃんには悪いことをした。
夜
浪江町に着く頃には日が落ちて真っ暗になっていた。

浪江駅の前はちゃんと車も通っており、居酒屋や民家もあった。
以前の浪江町を私は知らないが、復興し始めているように見えた。
浪江町のことを調べてみると、今も立入禁止区域があり、それが近くにあったので向かった。
立入禁止区域が近づいてくると、人影も減り、信号も街灯もほぼない。
あるのは誰も住んでいない家屋だけ。
聴こえる音は鈴虫の羽音と、たまに小動物が走る音。
怖かった。
緊張で変な汗と独り言が止まらなかった。
でも、ふと上を見ると月と星々。
たぶん私の人生で一番きれいな景色だった。
それのおかげで足を進められた。
30分くらい歩くと着いた。

いてはいけない場所にいるような気がして、できるだけ早くその場を立ち去りたかった。
汗だくになりながら引き返した。
いろいろ思うところはあったが、見ておいてよかった。
私は概ねこの世界の都合の良い部分を享受しているのだと実感できた。
駅に戻って、電車を待つ時間に震災以前と以後の浪江町のことについての本を読んでた。
震災以前は私が思うより数段栄えていたようだ。
景色がきれいな田舎町というだけでなく、全国的な行事にも積極的に参加していた。
震災以後は、町としての体裁を取り戻すために瓦礫を除去し、
町の管理団体を再編し、現在も国による除染作業が行われている。
もともと栄えていた駅前の通りは除染が進んでいるようだが、
やはり山の方に行くにつれて除染の手が回っていないようだった。
放射性物質の恐ろしさがよくわかった。
こうして原発のリスクを考えると、誰も地元に設置してほしくないよなぁ。
いわき市に着いたら、とりあえず快活クラブの方に歩いた。
すると快活クラブの近くでくら寿司とすき家を見つけた。
どちらも楽天ポイントが使えるので迷ったが、がっつり食べたかったのですき家にした。
あまりにお腹が空いていたので、写真を撮り忘れた。
注文したのはネギ玉牛丼。
真ん中にくぼみを作らず卵を落としたら見事に白身が溢れた。
黄身は助かったのでギリギリセーフ。
全力でかき込んだ。
店を出た後は、しばらく路上で座って日記を書いてた。
10時になると、快活クラブに入った。
最近は周りがうるさくて寝づらかったが、今回はだいぶマシだった。
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